開発事例

開発事例 The development achievements

コンビニエンスストア店舗で調理する商品に貼付するラベル発行システムの開発

開発するアプリケーションは、大手コンビニエンスストア様の約12,000店で老若男女様々な経営者、パート及びアルバイト従業員が使用するアプリケーションとなるので、特にユーザーインターフェースについては以下の2点の観点を求められました。
 ①直感的に使い易い、ヒューマンエラーを起こしにくいユーザーインターフェースの実現
 ②店舗従業員が誤って重要な設定を変更できないようにするユーザーインターフェースの実現
上記2点を特に意識して開発に努めました。

上記2点を実現するべく、お客様からのニーズを店舗従業員の方々の観点を積極的に取り入れるため、設計の早い段階からモックアップ(ビジュアル面での完成形サンプル)を作成及び意見交換を実施し、店舗従業員の方々に触って頂き、様々な意見を頂戴しながら進めました。その結果、上記のお客様ニーズを満たすユーザーインターフェースを提供する事ができました。

一方、開発環境面では、このラベルプリンターがOSをAndroid™ 7.1を採用しているため、必然的にAndroidアプリの開発になりました。そこで、当社は今後のクロスプラットフォームの利用機会の増大に向けて、Flutterを採用し、開発言語をDartとして取り組みました。[Flutter]も[Dart]も初挑戦ではありましたが、計画的に技術習得を行いながら開発を進めて参りました。
開発実績の無い技術での開発であった為、早い段階から実機での動作確認を行えるように調整を行いました。その結果、エミュレータと実機での動きの違いを早期に発見することができ、様々な課題をクリアすることができました。

コンビニエンスストア店舗で調理する商品に貼付するラベル発行システムの開発

背景・課題

今回の案件は、コンビニエンスストア店舗内で調理する商品(チキンやポテト、おでんなど)に対して商品ラベルを発行するプリンターの製造中止に伴うアプリケーション開発になります。
エンドユーザーである大手コンビニエンスストア様の店舗では、あるメーカ様のラベルプリンタが導入されており、製造中止により新たなラベルプリンタの導入を実施することになりました。その導入に伴うシステム開発を当社が請負うことになりました。

新しいラベルプリンタは、『次世代IOT搭載のラベルプリンタ:FLEQV(フレキューブ)FX3-LX』という機器を導入することで、以下の4つのメリットを享受できます。①常にプリンタの状態をクラウド上(接続方法は、LAN、Wi-Fi、NFC、QRコードから選択)で確認する予防保守ができる。②複数拠点でご利用の場合も、クラウドで資産管理。どの端末が、いまどの拠点で使われているのか、管理側で把握できる。③プリンタエラーを検知して、エラーの種類に応じた解決マニュアルをすぐにメールでお届けできる。④万が一の故障の際、スマートフォンのアプリで簡単に修理依頼ができ、修理状況もアプリで確認できる。また、修理時のデータバックアップ対応により、速やかにデータ復旧できる。このようにメリットが豊富な製品であります。

一方、大手コンビニエンス様の店舗では約12,000店で使用している現行のラベルプリンタでは、問題が発生した場合やアップデートを行う場合には現地にスタッフを派遣して対応する必要があり、運用に時間やコストが掛かっていました。
今回の開発におけるお客様からの要求事項は、以下の機能を追加する事を求められておりました。
①現地にスタッフを派遣せずとも運用できること。
②各種データ(マスタ、各種トランザクション、アップデータなど)の一元管理、及び各店舗への配信ミスの防止。
③操作ログ送信の保管機能。
④プリンタの追加・入替もスムーズに行えること。
⑤各種データ送受信時の安全・安心のセキュリティの確保。
このような課題をクリアすることで、大幅な運用コストの削減と安全・安心の運用に繋げられます。
上記の課題を解決するべく、当社はお客様と共に取り組みを始めました。

得られた成果

◆お客様との厚い信頼関係の構築
大手コンビニエンス様の店舗では約12,000店での順次導入はこれからとなりますが、要件のヒアリングに齟齬がないように、しかも店舗従業員の方々の意見を積極的に取り入れ、設計の早い段階からモックアップ(ビジュアル面での完成形サンプル)を作成することで、しかも5つの要求事項もしっかり取り入れたため、お客様の表情もことのほか安心感が見え始め、我々のQMSに準拠した仕事の進め方に満足を感じていただけたかと思います。また、インターフェースについても大方の評価を頂き、これからの全国展開を前に具体的な導入計画にもご相談に乗れるところまでたどり着きつつあります。

◆お客様の作業負荷の省力化と運用情報の共有化
今回導入する新しいラベルプリンタはFLEQV(フレキューブ)FX3-LXという機種は、お客様の5つの課題に対応できる製品であり、まさに運用コストの削減に最適な製品である。また、今回の開発に際して、①直感的で使い易いユーザーインターフェースは業務のミスを減らし現場での効率を上げることができ、②自動アップデートとログ送信機能により運用のコスト削減にも大きな効果を発揮することができ、お客様の作業負荷の省力化と運用情報の共有化が満足できるソリューションが実現できたと自負しております。

◆当社ソリューション開発の拡大
今回導入する新しいラベルプリンタがOSをAndroid™ 7.1を採用(※GMS非対応モデル)しているため、今後のクロスプラットフォーム(WindowsやmacOSなど異なるプラットフォーム上で、同じ仕様のアプリケーションを動作させることができるプログラムのこと。)の利用機会の増大に向けて、Flutterを採用し、開発言語をDartとして取り組んだことが非常に大きかったです。

最後に、当社が開発したアプリケーションが、大手コンビニエンスストアの各店舗で活躍している日を楽しみにしています。

開発事例一覧へ
cmkPlusロゴ

IT情報を発信するメディア

cmkPLUSへ